無印良品が大切にしているたった一つの考え方

無印良品が大切にしているたった一つの考え方

無印良品が大切にしているたった一つの考え方

無印良品は現時点でユーザニーズを最も知っている21世紀型の企業といわれています。その秘密が知りたくてこの本を読みました。筆者は業績の良い企業を取材しその強さの秘密を書籍に起こすという(一般的なビジネス書にありがちな)手法で100冊以上の著書を持つ方です。ちなみに経営コンサルタントもされているそうです。

正直言うとあまり良い書籍ではありませんでした。ダメなビジネス書にありがちな、成功企業のトップを取材しその特徴的な言葉を書き連ねただけ、という典型的な書籍でした。企業のトップの金言はそれだけで価値があるので、ただ書き列ねただけでも良い書籍に見えてしまいますが、そこに筆者の視点なり分析なりが入らないとわざわざ別の人が取材して書籍化している意味が無いと思います。同書籍は無印良品の凄さやその強さの秘密については書かれていますが読者が最も知りたい、

・無印はどうやってその強さを得たのか?
・無印が大切にしているエッセンスを組み立てるにはどうすればいいのか?

などが全く書かれていません。まるで「そこは自分で考えろよ」と突き放しているようです。ダメなビジネス書はただ企業の成功事実をつらつらと書き列ねるだけで肝心なところは全く語りませんが、この書籍も同じタイプだと言えます。
#まあこの種の命題の答えを出すのは簡単ではないんですけどね。

しかしながら私はこの本を読んで「無印の強さ本当の理由」を理解できたような気がしました。無印は提案型の企業と言われますが、それは単なる提案ではなく「ユーザーに自由を与える提案である」ということが分かりました。それは素晴らしい気付きだったと思います。この「ユーザに自由を与える提案」については後日別のブログで語りたいと思います。

同書はビジネス書としては全くダメダメでしたが、私にこの気付きを与えてくれただけで読んだ価値はあると思いました。そういう意味で筆者に感謝したいです。