たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考

たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考

たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考

思考方法をテーマに書かれた本で、著者は「ミスターおサイフケータイ」の異名を持つ平野敦士カールさんです。私は知りませんでしたが同氏はdocomoの『iD』の発案者だそうです。同書にで語られている「新・プラットフォーム思考」とは平たく言うと、「一人でできないことは、自分が中心となり皆を巻き込んでやった方がいいよ」という意味らしいです。考え方自体は目新しいものではないのですが、カールさんの場合これを一般化し、いろんなケースに適用することを推奨されています。


もっと戦略やフレームワーク寄りの本だと思っていたのですが、実は考え方や心構え、効率的な勉強の方法の説明にページが割かれており、プラットフォーム思考の紹介と説明は前半1/3のみでした。そういう意味では少々物足りなさを感じたものの、内容的には結果を出している方独特の言葉の重みを感じることができました。特に「プラットフォームを最大化するアライアンス術」の章はプラットフォームを構築して大きく育てるための実践的なTipsや心構えについて語られており、非常にためになりました。これは私が今まさにプラットフォーム思考を実践している最中であり、共感できるもしくは参考になる部分が多かったからかも知れません。


若干「看板に偽りあり」感があるものの、ためになる一冊であったことは間違いありません。今後もこの思考方法を忘れずに精進したいと思い直しました。