社長になっていい人、ダメな人

社長になっていい人、ダメな人

社長になっていい人、ダメな人

会社設立を専門とするカリスマ行政書士丸山学さんが「社長になってはいけない人」にフォーカスを当てて書いた本。流石に年間100社以上の会社設立をお手伝いされていることもあり、「社長になってはダメな人」を見抜く力はかなり鍛えられていらっしゃるようです。財務、マーケティング、人材育成、組織論など観点から社長のあり方を説かれています。好感が持てるのはコンサルタントや学者にありがちな、「あるべき論」に偏った主張ではなく、実践的であくまで中小企業の社長にフォーカスを当てた理論を展開されているところでしょうか。(それにしても最近私の読む本は実践的な本ばかりですね・・)

書籍の組み立てとしてはおおむねようになっています。(実際の章立てではありません)
1.これから社長になる人へのアドバイス
2.社長になったばかりの人へのアドバイス
3.事業が軌道に乗ってきたもののまだ足腰が弱い会社の社長へのアドバイス

もちろん私が最も引かれたのは1.のパートで、非常に実践的な注意点や心構えが多数書かれていました。特に身を引き締められたのは、「社長になる人は社長になる前からコツコツとなる準備をしておけ」というもので、聞けば当たり前のことなのですが、「それはなぜか?」について資金調達や人材収集の点から納得感のあるエピソードを交えて解説されていました。

読み応えという点では物足りなさを感じるものの、実践的という意味では非常に価値ある1冊だと思います。これから社長になる人〜駆け出し社長さん にはお勧めの1冊です。